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18.1.9

連載インタビュー第4回 染谷俊之(機械伯爵役)

(出演のお話を聞いて)「本当ですか!?」と聞き返しました

ーー舞台『銀河鉄道999』〜GALAXY OPERA〜出演のお話を受けていかがですか?

『銀河鉄道999』は本当に国民的アニメで、誰からも愛されている作品ですし、まさか自分が出演させて頂けるなんて思ってもいなかったので、出演のお話を聞いたときは思わず「本当ですか!?」と聞き返しましたが、とても嬉しかったです。あの世界をどうやって舞台で表現するんだろうかと考えてさらに楽しみになりました。

ーー『銀河鉄道999』は観たことがありましたか?

僕が生まれる前の作品なので、もちろんリアルタイムでは拝見出来ていないですが、漠然と「鉄道で銀河を旅するお話」だと思っていました。なぜ旅をするのか、その過程に何があるのかについては正直知りませんでした。出演のお話を伺って、改めて拝見させて頂きました。

ーー親御さんの世代の作品ですよね?

そうですね。出演が決まったことがわかって、「出るんだ!!!」と親から連絡がありました。知っている作品に出演することになると、驚いて連絡してくるんです。

ーー機械伯爵役を演じることについてはいかがですか?

機械伯爵について調べさせて頂いたのですが、顔が出ていなかったので、もしかしたら舞台でも顔が出ないのかな……って(笑)。でも、顔は出るそうです(笑)。ビジュアルはどうなるんだろうかと気になるところではありました。ここまで明確な悪役を演じるのは初めてなので、今から演じるのが楽しみです。

ーー鉄郎の敵役ですもんね。

鉄郎のお母さんを殺して、城の居間に剥製にして飾っているなんて、よほどの所業だなと……。悪役にも色々ありますが、強烈な印象があります。

 

(ハルカさんは)アニメから具現化されたかのような印象でした

ーー初共演のキャストの皆さんに期待することは?

色々な場所で活躍する方々が集まっているので、稽古場から色々な刺激を受けられそうだなと期待しています。中川晃教さんとは、僕の知人達が共演しているのですが、天才で、とてもストイックな方だと伺っているので、どういう方なんだろうかとお会いするのがとても楽しみです。ハルカさんにはお会いさせて頂く機会があって、そのときにCDも頂いたんです。とても素敵な方で、メーテル役の方だととひとめ見てわかるくらいに、アニメから具現化されたかのような印象でした。残念ながらハルカさん以外の方とはまだお会いしたことがないんです。

ーー初めての皆さんばかりとの作品づくりはどういう心境で取り組まれるんですか?

僕は人見知りですが、稽古から本番まで1ヶ月以上あるので、最終的には仲良くなれますね。現場によって色々ですが、本番になってから仲良くなる方もいますし……。どうしても自分からコミュニケーションをとるのは得意ではないので、話しかけて頂けるとありがたいなと思っています。

 

みんなから愛されている作品、舞台も国民的舞台になれば

ーー『銀河鉄道999』の原作やアニメを見て、自分の人生と照らし合わせて、感じているもの、得るものはありますか?

とても斬新だなと思いました。「機械人間になるための旅」ってすごいなと思ったんです。今の時代、AIもありますし、機械が人間になろうとするお話ならばあると思いますが、その逆であることが新しいなと。永遠の命を手に入れようとする姿から、人間として温かい体のまま生を全うするというメッセージを感じ、人間は死ぬとわかっているから一生懸命生きるのかなと、すごく考えさせられました。自分が永遠の命を手に入れられることになっても・・・、やはりいらないなと思いました。

ーー限りある生を全うしたい?

そうですね。機械人間のビジュアルもあまりに機械っぽいですし……。メーテルぐらいに美しかったら考えちゃうかもしれないですけれど(笑)。自分の人生と照らし合わせることは出来ていないかもしれませんが、作品のメッセージ性に惹かれました。鉄道で宇宙に行く、機械人間を目指す、語ればきりがないくらいのオリジナリティがある物語を生み出した松本零士先生は、本当にすごい方だなと思います。

ーーこれまでに、2次元原作の舞台に多く出演されていますが、2次元を立体化するときに、いつもどんなことを考えていますか?

原作がある場合は、その原作を研究しつくすことをやっています。原作を愛して、好きになって、ファンの方と同じ目線になるんです。いざ舞台になったときに、表現できない部分や、変えなければいけない部分が絶対に生じて来ますが、それは愛があれば変えてもいいと思っています。原作を全く読まないで変えるのは違うと思うので、原作を追求することが大切だと思います。さらに原作に描かれていない部分を自分で作ることも大事です。漫画には漫画の良さが、アニメにはアニメの良さがあると思いますが、舞台には舞台ならではのオリジナリティが出ればと思っています。

ーー楽しみにしている皆さんにメッセージをお願いします。

『銀河鉄道999』に携わることが出来て、本当に嬉しく思っています。みんなから愛されている作品ですので、その期待を裏切りたくありませんし、この舞台も国民的舞台になればいいなと思っています。カンパニーみんなで力を併せて頑張りますので、皆さんぜひ観に来てください。

 

<リレー質問>
☆平方元基さんから染谷俊之さんへ

Q.舞台で一番楽しい瞬間と一番辛い瞬間はいつですか?

A.僕は楽しんではいけないと思っているんです。稽古中や本番中も楽しまないというスタンスで、振り返ったときに「あのとき楽しかったな」と思えたらいいなと思っています。例えば辛い場面や悲しい場面で、演じている自分が芝居することを楽しんでしまったら、それは自己満足になってしまうなと。自分に酔ってしまっているというか。楽しい場面ならば、役が楽しんでいるようには作りますが、僕が楽しんでいるわけではないですよね。
でも、千秋楽のカーテンコールは、もう演じることがない瞬間ですし、その時にお客さんからスタンディングオベーションを頂いたりすると、報われたな、出演出来て良かったなと思います。千秋楽のカーテンコールが一番楽しい瞬間ですね。一番辛かったのは、昨年6月に出演した舞台で足利義輝役を演じたのですが、最後に百人斬りする場面があって、4〜5分間ずっと、三百何十手ぐらい、ひとりで戦いました。これを全力でやるのは、体力的に辛かったです。

 

☆染谷俊之さんから入野自由さんへ

Q.毎日お忙しいと思いますが、一番癒される時間やリラックス方法は何ですか?